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あなたは一日に全国の中央値5,009歩より歩いていますか? 都市部の通勤距離が長い人は7,449歩で1.5倍歩いていました

健康まちづくりのために、ジオテクノロジーズと東京大学が共同研究を開始

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ESGメタバースカンパニーのジオテクノロジーズ株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長 CEO:杉原 博茂、以下「ジオテクノロジーズ」)は、人流および歩数データを保有しており、健康まちづくりを専門としている東京大学の樋野公宏准教授(以下、樋野氏)と歩行行動に関する分析を行いました。

その結果、従来は平日の通勤が歩行行動に与える影響に焦点が当てられていましたが、今回の研究により、休日の歩行行動には通勤以外の別の要因がある可能性が初めて示唆されました。

今後も、この要因を追求するため、通勤距離と歩行行動の関係性に加えて、人流データとユーザ属性などを組合せながら、さらなる解析を行う予定です。

都道府県別歩数ランキング

背景

近年、健康に長生きするために「歩く習慣」に注目が集まっています。とくに新型コロナウイルスの影響でテレワークや在宅勤務が定着してから、運動不足が気になっている方も多いのではないでしょうか。

日々歩く習慣を身に着けることは、運動不足を防ぐだけでなく、気分転換や地域との交流など様々な効果・効用をもたらし、持続可能な社会に向けた最も有効なライフスタイルの一つです。ジオテクノロジーズはよく歩く健康的な街づくりに貢献し、全国にスマートシティを普及させていきたいと考えています。

歩数ランキング1位は、東京都 中央値6,136歩/日

約157万人の歩数データを都道府県別で集計した結果、平日一日の歩数の中央値が最も高かったのが東京都の6,136歩、次いで神奈川県5,984歩、大阪府5,700歩と、人口の多い都道府県が上位に入りました。

樋野氏によれば、従来の研究でも「人口密度」と「歩数」に相関関係があると言われており、これは人口の多い都市部では公共交通機関が主要な移動手段であるため、歩行行動が多くなる一方で、人口の少ない郊外部や地方では自動車が主要な移動手段となっており、歩行行動が減る傾向にあると考えられます。

通勤距離が長い人は平日も休日もよく歩く

次に、人口密度による分類に加えて、自宅から職場までの通勤距離によるクロス集計をした結果、人口密度が同程度のエリアでも通勤距離が長い人ほど歩数が多いことが分かりました。さらに、その傾向が平日だけでなく休日も同じであることが判明しました。

樋野氏によると、そもそも平日の通勤が歩行行動に影響すると考えておりましたが、休日の歩行行動には通勤以外の別の要因がある可能性が、今回初めて示唆されました。この要因を追求するため、今後も通勤距離と歩行行動の関係性について、人流データとユーザ属性も加えて解析していく予定です。

通勤距離と歩数を平日と休日で比較

集計方法について
対象データ: ・ジオテクノロジーズの「トリマ」で収集した人流および歩数データ(約157万人)
・2022年11月6日(日)と11月9日(水)(2022年11月で全国的に天候が良かった2日間)
集計方法: ・人流データからユーザの居住地と勤務地を125mメッシュで推定
・通勤距離は居住地と勤務地の125mメッシュの中心点を結んだ直線距離を集計
・人口密度は1kmメッシュごとで分類して歩数データを集計
・上記の人口密度と通勤距離を平日と休日で分けてクロス集計しました
東京大学 樋野 公宏(ひの きみひろ)准教授のコメント

東京大学 樋野 公宏(ひの きみひろ)准教授

どの人口密度区分においても通勤距離が長いほど歩数が多いという結果は意外で、通勤のための歩行以外の要因の存在が示唆されます。この点の解明を含め、「トリマ」の貴重なデータを分析して、人々が健康的に暮らせるまちづくりに役立つ研究を進めたいと思います。

略歴

東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻・准教授。
身体活動を促すまちづくり、犯罪の起こりにくいまちづくりを研究。
2003年東京大学大学院博士課程修了、博士(工学)
国の研究所を経て2014年より現職。
現在、ケンブリッジ大学MRC疫学ユニットで客員研究員を併任。

ジオテクノロジーズと研究活動~産学連携の新たなプロジェクトも開始~

ジオテクノロジーズでは、地図のメジャーカンパニーとして29年間、蓄積してきた膨大なビッグデータの活用するために、専門知識を有する大学など研究機関との共同研究を推し進めています。こうした取り組みにより、研究から得られたデータや技術を社会に還元し、より良い社会の実現に寄与していくことを目指しています。

同時に、ジオテクノロジーズは自社のデータを活用した新たなソリューションの創出を促進すべく、産学連携のプロジェクトを立ち上げました。ご興味のある大学関係者の皆様は、以下URLよりお問い合わせください。

ジオテクノロジーズとは

当社は、1994年の創業から一貫してデジタル地図を提供しています。翌年には地図ソフト「MapFan」を発売。その後、国内初のiモード地図や、カーナビ、法人向けの地図データ、位置情報ソリューションをはじめ、高度な自動運転の実現に不可欠なAD/ADAS用地図をいち早く提供しています。

また、2020年にリリースしたポイ活アプリ「トリマ」に代表されるアプリケーションのユーザーとの接点により、人の移動やその背景にある意識といった現実世界の状況「インサイト」をリアルタイムで把握することが出来るようになってきています。

当社は、これらの人流をはじめとする膨大なビッグデータと、約30年間整備してきた地理空間データを掛け合わせて最先端技術を用いて分析することにより、「今この瞬間のインサイト」を提供し、より快適でサスティナブルな世界の実現という社会貢献を目指しています。

本社所在地 東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコートセンターオフィス 22階
代表者
代表取締役社長 CEO 八剱 洋一郎
設立 1994年5月1日
事業内容 オートモーティブビジネス
エンタープライズビジネス
マーケティングビジネス
コンシューマービジネス